
■一般関連
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Q. | PCF壁高欄の利点は |
A. | 壁高欄の外側に足場が設置できない場合、従来工法では鋼製の埋設型枠を使用していますが、本工法はコンクリート製の埋設型枠としています。→鋼製型枠は耐久性の問題から塗替えや再メッキなどの補修が必要となりますが、品質の整ったコンクリート製のプレキャスト型枠を使用することで補修作業が少なくなり、ライフサイクルコストの縮減が可能となります。 |
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Q. | VFRCとは何の略称か |
A. | VFRC:vinylon fiber reinforced cementitious composite (ビニロン繊維を補強材として混合したセメント複合材料) |
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Q. | 鋼製型枠より、初期コストは高いのか |
A. | 在来工法との比較でも示すとおり、基本的には、鋼製型枠より若干安くなります。但し製品の価格は、輸送距離、製作枚数、形状(型枠費)により、異なりますので、実際の物件に当たっては、見積り依頼をお願いします。(平成20年11月時点で、鋼材単価の上昇、防錆処理(メッキ等)単価の上昇により、鋼製型枠の製作費は高くなっています。) |
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■設計関連 |
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Q. | PCF版の単位質量は |
A. | 単位質量=21.0kN/m3 鉄筋コンクリートでは、24.5kN/m3ですが、PCF版は繊維補強モルタルで無筋構造であるため、21.0kN/m3 となります。(なお、設計上は、PCF版の体積を、m当りの設計荷重とします。) |
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Q. | PCF版の最大製作可能寸法は |
A. | 幅2550mm×高さ1500mm×厚さ30mmです。 |
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Q. | PCF版の標準サイズは |
A. | PCF版の割付は2.0mを標準とします。製品幅は1990mmとして目地幅を10mm設けます。高さは、壁高欄外面高さ+上側の出代50mm+下側の出代(水切りを兼用)30mmを標準とします。30mmの厚さ分は、型枠扱いとして、外側に配置します。 |
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Q. | 厚さ30mmは何から決まっているか |
A. | 製造方法及び構造から最小厚さを決定しました。構造的には、内部にインサートを埋め込んでありますので、これ以上薄くすることは出来ません。 |
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Q. | 製品の重さはどのくらいか |
A. | 1u当たり630N(約63kg)ですので、標準的なPCF版(1.2m×2m)で1枚当たり1510N(約151kg)になります。 |
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Q. | 内側のデフォームの効果は |
A. | デフォーム部(凸凹)部で付着性を高めています。ただし、残存型の型枠扱いのため、有効断面には考慮していません。 |
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Q. | 寒冷地域で使用は可能か |
A. | 高強度モルタルで緻密な製品ですので凍害、塩害中性化などの耐久性にすぐれています。凍結融解試験での100年後の試算値は0mmで内面に浸透することは、ほとんどないため、寒冷地域のほうが、性能を発揮します。 |
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Q. | 新設のRC床版での使用は可能か |
A. | 新設のRC型枠では、壁高欄の張り出し部も足場を設けることから、メリットは少なく、採用実績は限られます.ただし、工期短縮等が狙いで割高となっても長期耐久性を考慮して採用になったケース、壁高欄脇に門形鋼製橋脚があり、木製型枠の設置が困難な場合の採用となったケース等があります。コスト削減にはなりませんが使用することは可能です. |
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Q. | 壁高欄の補修として使用可能か |
A. | RC床版の壁高欄の実績としては2件あります。耐久性の向上を含めた補修が可能です。 |
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Q. | 鉄道橋でも使用可能か? |
A. | 鉄道橋での施工も可能です。(実績もあります)複線化などでは、木製型枠が困難な箇所でメリットがあります。また、高架化工事では、占有面積も少なく、足場を設置すると高さも高くなることからプレキャスト化を図った事例もあります。 |
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Q. | 曲率半径はどの程度まで使用可能か |
A. | R=300程度まで可能です。 PCF版は直線的な製品を多角折れにして対応します。 |
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Q. | 現場で切断や孔明けは可能か |
A. | コンクリートカッターによる切断、ドリルによる穴あけが容易に出来ます。(PCF版は無筋ですので鉄筋位置を考慮する必要はありません) |
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Q. | 端部の鉛直対応は可能か |
A. | 可能です。線形上縦断勾配が急勾配の場合は、端部を鉛直に仕上げることも製作は可能です。 |
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Q. | 現場での納品までにどの程度期間が必要か |
A. | 施工延長にもよりますが、設計1ヶ月製作3ヶ月程度は必要です。(橋長 200mを想定) |
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Q. | 設計基準曲げ強度はどの程度か |
A. | 設計基準強度:圧縮強度σck=50.0N/o2 曲げ強度σbK=12.0N/o2 |
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Q. | 死荷重に問題はないか |
A. | 死荷重は1kN/m(約100kg/m)以下の増分であるため、鋼桁の場合の主桁断面が増すことはありません。ただし、床版張り出し部の設計においては死荷重として考慮する必要はあります。 |
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Q. | 特許はあるのか? |
A. | 製品としての特許はありませんが、VFRCは特殊な方法で製造しています。関連特許としては下記の特許があります。 ・特許第3636960号 ・特許権者:瀧上工業株式会社、東海コンクリート工業株式会社 ・発明の名称:ハーフプレキャスト壁部材、およびそのハーフプレキャスト壁部材を用いた土木建築工法 |
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Q. | 目地部の構造はどうなっているか |
A. | PCF版に切り欠きが設けてあり、バックアップ材が突き抜けないようにしてあります。バックアップ材設置後、コーキング材等でシールします。![]() |
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Q. | 従来工法の鋼製型枠に比べて品質は向上するか |
A. | 従来技術の鋼製型枠は建設の際、塗装または亜鉛メッキによる防錆処理が施されます。しかし、現状の構造物を観察すると鋼製型枠の錆びが相当進行し美観を損ねたり、コンクリートとの剥離を生じているものもしばしば見受けられます。鋼製型枠は構造断面として考慮していないため、強度上の問題はありませんが、美観上防錆処理(塗替え等)が施されます。本技術は耐久性に優れた繊維補強セメント複合材料を埋設型枠として使用しているため、このような錆びが発生する問題が無く、維持管理性に優れています。 |
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Q. | 従来工法の鋼製型枠に比べて耐久性は向上するか |
A. | 耐久性は向上します。従来技術の鋼製型枠は塗替えや再メッキ補修が必要となりますが、本工法は繊維補強セメント複合材料を使用した型枠であるため塗替えは必要ありません。本工法のPCF版に関しては、中性化試験、凍結融解試験及び塩害に対しては浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験並びに、EPMA法によるコンクリート中の元素の面分析試験方法により検証しています。 |
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■材料・製作関連 |
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Q. | PCF版の材料は何を使用しているのか |
A. | 高強度のモルタルにビニロン繊維を混入しています。 |
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Q. | 製品に含まれるのはどこまでか |
A. | PCF版及び取り付け金具のみです.(本体付き取り付け金物,合成床版の止水等の溶接,ボルト締め部材は含まれません。 |
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■施工関連 |
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Q. | 誰でも簡単に設置できるのか |
A. | 橋梁特殊工で橋梁架設の現場経験がある方でしたら設置は出来ます。また施工に当たっては施工要領書を作成し、説明を致します。 |
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Q. | 高欄足場は不要か |
A. | 足場無しでの施工は可能ですが、安全衛生法、国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要網等準拠し、第3者被害、作業者の安全対策を実施する必要はあります。 |
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Q. | PCF版の表面にはセパレータ跡は出ないのか |
A. | PCF版本体には、インサート(目ネジ)が埋め込んであるため、外側のセパレータ跡は発生しません。 |
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Q. | 急速施工での実績はあるか |
A. | 急速施工としての実績はあります。送り出し工法や一括架設、合成床版幅に合わせて地組時に設置等も可能です。 |
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Q. | 衝突時にコンクリート破片が飛散しない理由は |
A. | PCF版はビニロン繊維混入により靱性があるので、衝突によりコンクリートが破壊してもPCF版は飛散するような破壊はしません。 |
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Q. | PCF版の設置歩掛はどの程度見込めばよいか |
A. | 「橋梁架設工事の積算(平成20年度版)(社)日本建設機械化協会」の2.8鋼橋床版工ー合成床版工ー側鋼板取付工歩掛と同等ですので、参照してください。 |
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